自分を大切にする。
思えば今までの人生、わたしは常に自分よりも周りの人を優先して生きてきた。
両親や妹、親戚、クラスメイトや職場の人とか。(今現在は、自分のことより優先しているのは、🐼さんだけですけど)
30代の頃からちょっとずつ、色々な心理学っぽい本とか自己啓発系の本を読んだりして「自分のことも大切にした方が良さそうだなぁ」ということに気づきはじめていたのですが、わかっていても実際できてなかったと思います。
どうすればいいのか正直よくわからない。
でも「繊細さん」の本を読んで、そのやり方というか加減?みたいなものがちょっとずつわかってきた気がします。
わたしは、目の前に誰かいると、自分よりも相手の人の気持ちを優先してします。
人の気持ちがわかるというか、相手がどうして欲しいのかすぐに察知してしまうところがあるのです。なので、無意識にそれに対応するように動いてしまう。それが最善だと思っていたから。
でもそれが、HSPという気質のせいでもあった、ということ。
そういえば子供の頃から何かを選ぶ時はいつも、「妹の選ばなそうなほうを選ぶ」とか「こっちを選んだほうがお母さんが喜びそう」とか「こっちならみんなにダサいと思われないかも」「わたしが大変な方をやればみんながラクになるから…」みたいな感じでした。
具体的な例で言うと、
家族でファミレスにいって食べる時、わたしはいつもあまり高いものは選ばないようにしていました。いつもナポリタンとかまぐろ丼とか。デザートも諦めていた。
でも、妹は何も気にせずハンバーグステーキとかパフェを頼む、みたいな。
わたしの家はそんなに裕福な家庭ではありませんでした。わたしが幼い頃も母は内職したり働きに出たりしていたし、おこづかいもそんなにもらえなかったし余計なものは買ってもらえない家庭だったので。
おとんの収入額とか光熱費がどれくらいなのかとか教えてくれなかったし、隠しているだけで貯金はあったのかもわかりませんけど、とにかくお金についてはなんだか触れてはいけない雰囲気なのは子供ながらに感じ取っていました。
(子供にそういったものを教えると、他人に余計なこと喋っちゃうのが嫌だったんだと今ならわかりますが…。そのせいでお金に無頓着なまま大人になってしまっていろいろ別の意味で苦労はしてるけどw)
別に「高いもの頼むな」といわれた記憶はないけど、なんとなくその時の母親の表情とか空気で何かを感じとっていたのかもしれません。自然とそうしていました。
ま、でも実際ナポリタンとか大好きなので良いんですけどね。でもハンバーグステーキだって食べたい時もあった。けど、注文する勇気はなかったのです。
今思うとそれは常に他人目線の選び方で、本当に心から望んでいたものではなかった。自分の気持ちを、犠牲にしてた。
それまで、自分では犠牲にしているという感覚すらなく、自然にそうするのが当たり前みたいな感じで生きてきたのです。
最近は、大人になって人生の経験値も増え、さすがに自分の意見や意志を表に出せるようになってきたけど、
子供の頃は本当に自分の意見を他人に言うのが苦手で、そういう場面がくるとすぐ泣いてしまう子供だったなぁ。自分の本当の気持ちを表に出すことで、周りを困らせたり迷惑かけたりしちゃうんじゃないかって、怖かったのかなぁ。
よく「自分を大切にしよう」みたいなことが本に書かれていたりしますが、自分を大切にするっていうのが、これまで出来ているようで出来てなかった。
日頃から健康に気をつけたり、発ガン性物質の入ってるものはなるべく食べないだとか、血圧が上がっちゃうから塩分は控えめとか、ビタミンや鉄分もしっかりとるとか、睡眠もしっかりとるとか体に良いことを心がけたりはしていますけど、
わたしにとっての「自分を大切にする」っていうのは、「他人にどう思われてもいいから、自分の気持ちに正直に生きてみる」ってことだったんだ。
これまでずっと、「わたしは別にどっちでもいいから…」といって自分の本当の気持ちに蓋をして、心を蔑ろにしていた。
つまり、自分の欲望よりも、周りを不快にさせることなくその場が円滑に流れる方を優先に選択し続けてきた人生だったのだ。
気がつけばもう人生の半分ぐらいそんな感じで過ぎてしまったし、残りの半分ぐらいはもうちょい自分の欲望に素直になってもいいんじゃないかな?って思う。自分の本当の気持ちを表に出しても、けっこう大丈夫なんだなーってわかってきたし。
これからはしっかり、「でも、自分は本当はどっちなのかな?」っていう、自分に問いかけることをしていきたい。
自分が本当に好きだと思うもの、本当に良いと思ったものを選ぶ人生にしよう。
非繊細さんの方から見れば、そんなの「当たり前にやっていること」かもしれないですけど、HSP気質の人には、それがけっこう難しいことだったりするんじゃないかなぁって、思うんです。
その場の空気を察してしまうので言いたくても言えないとか、自分の意志を主張できない。自然とそうしてしまうのが、HSPなのだから。
そして、それを周りにわかってもらえなくて、悩んでいる。誰かに、この気持ちをわかってもらいたい…と苦しんでいる。
「そういう人もいる」ということに気づいてもらえたら、嬉しいです。
同じくHSP気質で悩んでいる若い年代の方には、まだ上手にできなくてツライことも多いかも知れませんけど、年を重ねたり経験が増えることでどんどん成長するし、HSPと上手に付き合っていくことができるようになっていくから大丈夫ですよ、ということをお伝えしたいです。
お読みくださりありがとうございました。
20220809@negitoro.